2009年のつぶやき
2009年6月のつぶやき
○「失敗」という皿はなめつくす
食後にお皿をなめると「はしたない」としかられます。
が、失敗というお皿は、洗う必要がないほどピカピカになめまわすほうがよいのです。
が、失敗というお皿は、洗う必要がないほどピカピカになめまわすほうがよいのです。
4月に、愛媛県新居浜市の化学メーカーが塩素ガス漏れ事故を起こしました。それについて、5月に原因報告と再発防止を約束した直後、二度目のガス漏れを起こしました。
一度目は、バルブの操作ミス。二度目は配電盤への工具の置き忘れでした。ごくごく初歩的な単純ミスです。
一度目は、バルブの操作ミス。二度目は配電盤への工具の置き忘れでした。ごくごく初歩的な単純ミスです。
「失敗学のすすめ」(畑村洋太郎著)という本と、同著者のもう一冊を買って読みました。
失敗学とは、失敗から学ぶ、という意味です。失敗はゼロにはできません。必ず起こります。ならば、その失敗を成長に生かすにはどうすればいいかということが書かれています。
電気を扱うプロが、配電盤に工具を置き忘れ、それが原因でショートし、停電を起こした、なんて、ちょっと信じられない失敗ですが、「そんなバカなことは自分はやらないよ」と笑っている人は、自分もそんなミスを起こすものです。
また「そんなバカなミスをするのはお前くらいだ」と失敗した人を責めたてるだけでは、二度目三度目の失敗を防ぐことにはならないでしょう。
また「そんなバカなミスをするのはお前くらいだ」と失敗した人を責めたてるだけでは、二度目三度目の失敗を防ぐことにはならないでしょう。
考えることはいくらでもあります。
「どうして工具がなくなっていたことに気づかなかったのだろう」
「疑問に思わなかったのだろうか」
「出荷前にチェックはしなかったのだろうか」
「設置後のチェックは」
「チェックできているかどうかのチェックはやるべきか」
「工具の管理に問題はなかったのだろうか」
「では今後、同じミスを起こさないための対策は」
「対策を形だけに終わらせない方法は」
「事故を知らない世代が入社してくる未来へ、どのように伝えていくか」
などなど。
「どうして工具がなくなっていたことに気づかなかったのだろう」
「疑問に思わなかったのだろうか」
「出荷前にチェックはしなかったのだろうか」
「設置後のチェックは」
「チェックできているかどうかのチェックはやるべきか」
「工具の管理に問題はなかったのだろうか」
「では今後、同じミスを起こさないための対策は」
「対策を形だけに終わらせない方法は」
「事故を知らない世代が入社してくる未来へ、どのように伝えていくか」
などなど。
山口のホテルでは、一酸化炭素中毒で、死者が出る事態になってしまいました。新居浜の事故も、たまたま広い範囲にガスが散っていたので大事にいたらなかっただけです。一歩間違えたら、と考えると、バルブ操作ひとつにしても真剣に取り組まなくてはならないものだと、気を引き締めることができるでしょう。