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便利なビデオの不便な話

梅雨がやってまいりました。せっかくの休日も、雨に降られては出かける気も起きず、ついつい家で本を読んだり、録りためたビデオを見たりしてしまいます。

ＣＭを飛ばさないとすると、１時間のドラマを見るのには１時間かかるわけです。なんだかんだで再生しないまま置いておくと、次の週があっという間に来てしまいます。連続ドラマなら、間を飛ばしたくないので、この週も録画してしまいます。すると、このドラマを消化するには２時間必要になります。一週間に１時間のドラマを見る余裕さえなかったのに、２時間もどうやって時間を作るのでしょう。こうしてこれも見ないまま３週目がやってきます。この日は残業もなく、ドラマの開始時間に間に合いました。が、二週間も飛ばした連続ドラマを生で見るなんて私にはできません。時間前に帰宅できたのに、録画です。はいこれで３時間分たまっちゃいました。

用事の合間に１５分とかこま切れ時間にこまめに見ればと言う人もいますが、こういうのは一気に見たいんです。では歯磨きしながらとか「ながら視聴」すればという人もいますが、そんな片手間で見たくはないんです。私がテレビを見るときは、制作者側との真剣勝負、送り手と受け手の戦いなのです。

そんなわがままを言っているうちに、本棚がビデオで埋まりました。もし今、私が犯罪者になって部屋がテレビに映されたら、完璧に「異常者」ですよ、なんとかしてください。そんなわけで新しくＤＶＤレコーダーを買い、量を減らそうとコピーしていますが、やり始めて気がついたんですけど、本棚いっぱいのビデオをＤＶＤにダビングするには、そのたまったビデオの分だけ時間が必要なんですね……なんとかしてください……ほんとに。