今月のつぶやき
2018年8月のつぶやき
◆本人の意思を尊重する立派な企業?
お笑いコンビ、東京ダイナマイトのハチミツ二郎さんが、公演中に体調不良で病院に行ったら肺炎をこじらせていて、急性心不全と急性呼吸器不全で、あやうく死ぬところだったということです。
なにその芸人、知らないし、入院したとか、どうでもいいし、という方もいるかもしれません。
私がこのニュースに引っかかったのは、別のところにあります。
最高で体温が40度になりながら、三日間の公演をこなしていたハチミツさん。マネージャーもそのことは知っていたのですが、そのマネージャーが言っていたのがこれだということです。
「ステージに立つかは最終ご本人で決めてください」
これ、本人の意思を尊重した、と言えば聞こえはいいのですが、要するにこれですよね、と思うんです。もし最悪な結果になってしまったとき。
「だって、本人が最後までやりたいって言ったんだもん」
と言い訳するためですよね。
その言い訳が世の中で通じるとは思えませんけども。
40度の高熱といえば、もし伝染するタイプの病気だった場合、一緒に仕事をした芸人や、チケットを買って見に来たお客さんに病気を広めたかもしれないのです。
主催者や事務所のほうから、「抜けた後はなんとかしますから、いますぐ病院へ行ってください!」と言うぐらいしてもいいのではないでしょうか。
主催者や事務所のほうから、「抜けた後はなんとかしますから、いますぐ病院へ行ってください!」と言うぐらいしてもいいのではないでしょうか。
箱根駅伝で、脱水でフラフラになっていても「どうする?」と聞いたら「たすきがつながらなくても中継所まではなんとしても行きたい」みたいにがんばっちゃう人がいます。高校野球で打たれている投手に「どうだ、まだやれるか」と聞いて「僕もうだめです交代してください」って言う人もあまりいないでしょう。
本人の意思って、あまり当てにならないものです。
「本人の意思を尊重します」って言葉、すごく見た目はかっこいいんですけれども、使う際にはじっくり考えてから使いましょう。特にそれを「自分の責任逃れのため」に利用していないか、考えてみましょう。