2015年のつぶやき
2015年12月のつぶやき
○「標準」を作り出した男
みなさんは「砂かけ婆」と聞いてどのようなものを想像しますか。白い長髪で壷を小脇に抱えている感じでしょうか。では「子泣き爺」ではどうでしょう。こぶが二つある異様な頭に、金太郎のような前掛け、背中に蓑という小さめの老人でしょうか。「ぬりかべ」は、顔がある巨大なこんにゃくに手足が生えたような感じでしょうか。
その浮かんだイメージは、どこから来たのでしょう。
テレビや漫画で見た「ゲゲゲの鬼太郎」からではないでしょうか。
テレビや漫画で見た「ゲゲゲの鬼太郎」からではないでしょうか。
そもそも、妖怪というのは、人から人へ語り伝えられてきたものも多く、ちゃんとした絵が残っているものもあまりなくて、名前が同じでも地方によって姿が違うものもありました。そのもやもやとしたイメージに「形」を与えたのが、11月に亡くなった水木しげるさんです。
今、妖怪の名前を言えば大人から子供まで、だいたい同じものをイメージできます。これはすごいことなのです。
ヘッドホンステレオカセットプレーヤーという長すぎる名前。当時は、どこのメーカーのものでもみんな「ウォークマン」と呼んでいました。ガーゼ付き絆創膏は「バンドエイド」「カットバン」「キズバン」など、その地方でシェアの上位をしめる製品名で呼ばれるようです。
やはり、世間で一番売れているもの、使われているもの、流行しているものが人々の記憶にしっかりと焼きついていくようですね。
折り機や印刷機と聞いたとき、すぐに「伊予機械」が浮かんでくるようになりたいものです。
折り機や印刷機と聞いたとき、すぐに「伊予機械」が浮かんでくるようになりたいものです。