2012年のつぶやき
2012年5月のつぶやき
○海と山とお金のお話
むかしむかし、お金というものがなかったころ。
山のほうに住んでいる人は、海のほうに住んでいる人と、魚一匹とイモ一個を交換して暮らしていました。
ある時、海では魚がいつもの二倍とれました。海の人は、その魚を持って山に行きます。困ったのは山の人、魚が多過ぎて、自分たちの食べるぶんまでなくなってしまいそうです。
そこで山の人は、イモ一個と魚二匹で交換することにしました。つまり魚一匹の価値が以前の半分になったわけです。
山のほうに住んでいる人は、海のほうに住んでいる人と、魚一匹とイモ一個を交換して暮らしていました。
ある時、海では魚がいつもの二倍とれました。海の人は、その魚を持って山に行きます。困ったのは山の人、魚が多過ぎて、自分たちの食べるぶんまでなくなってしまいそうです。
そこで山の人は、イモ一個と魚二匹で交換することにしました。つまり魚一匹の価値が以前の半分になったわけです。
ここで魚をお金に置き換えると、100円で買えていたイモが200円になったようなものです。イモの量に対してお金が多過ぎる場合、お金の価値が下がってしまったことになります。
インターネットに書かれた「日本の借金はお金をたくさん印刷して返したらいいんじゃないの?」という問に対して「それでは深刻なインフレになる」と多くの人が回答しました。その中で一番わかりやすかった解説が、上で紹介したものです。
もちろん、実際の経済はこんなに単純ではないのでしょうが、需要と供給のバランスというものの理解には、とても参考になりました。
人に何かを伝えたり説明したりする場面で、こんなふうにうまく話せるようになれるといいのですが、短く、それでいて適切に伝えるというのは、なかなか難しいものです。