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○自殺と格差社会は関係ない？

国内の自殺者が、８年連続で３万人を超えました。
ちょっと皆さん驚いてください。昨年の交通事故死者数は6871人なんです（06年版交通安全白書より）。毎日ニュースであれだけ報じているのに、１万人もいないんですよ。

「自殺数の増大は『格差社会の影響』」。そんなふうに報じるマスコミもありますが、その解釈には無理があります。
格差の広がりはどんどん大きくなっていると言われています。とりわけ小泉政権の成果主義、弱者切捨てによってひどくなったということです。しかしそれでは、８年も前から３万人あたりで止まっている説明ができません。

若者の自殺が増えたとはいえ、半分以上は50代以上です。そして自殺原因の１位は「健康問題」。素直に読めば、「高齢化社会問題」ではないでしょうか。
高齢者が増え、介護・看病する側も高齢化し、先の見えない闘病生活や、看病疲れで命を絶つ人も増えたと考えるほうが自然だと思います。
格差社会の影響、というのは、この資料を政権批判に利用しているだけじゃないのか、という気がしてきます。

同じデータや資料をもとにしても、解釈する人の思い込みや考え方の違いで、違う方向に曲げることができます。テレビや新聞の報道を鵜呑みにすることなく、自分なりに資料を分析する。そのような姿勢が個人個人に求めれられているのです。