今月のつぶやき
2024年8月のつぶやき
お客さんを「真ん中」において仕事をする
参考図書
『肩書き「オレ」で生きていけ!』
著者:唐土新一郎
著者の父は日本料理屋をやっています。祖父の下で修業をし、継ぎました。その修業中のときの話です。
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父が祖父の下で修業をしていた頃、いくらがんばって出汁を取っても、なかなか祖父のようにうまくいかない。
それであるとき聞いてみたら、祖父は父にこんなことを言ったそうです。
「お前は誰のために料理を作っとるんや。お前は、ワシと同じレシピで、同じように作ろうと思っとる。しかしワシは違う。目の前のお客さんにおいしいもんを食べてもらおうと思って作っとんねん。そやから、ワシのほうがうまいに決まっとるやろ」
その言葉を聞いて以来、父の意識は完全に変わったといいます。
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これを製造業に当てはめるとどうなるでしょうか。
仕様書の通り、設計図の通りに製品を作るのは当たり前です。その過程で、お客さんの喜ぶ姿を思い浮かべながら仕事をやっているだろうか、というところでしょうか。
著者はそれを「お客さんを『真ん中』において仕事をする」と呼んでいます。
この本の著者は、そこまで考えている人が「仕事ができる人」なのだ、とも書いています。
そしてこれはもちろん「ご機嫌とりをする」とか「ゴマをする」ということではありません。
上司の顔色をうかがいながら仕事をするよりも、お客さんの笑顔を思い浮かべながら仕事をするほうが楽しくできそうですし、結果にも影響があるような気もします。