今月のつぶやき
2023年4月のつぶやき
ただ目の前のことを一生懸命にやる
『伝えることから始めよう』
著者:高田明
著者の名前にピンと来ない人でも「ジャパネットたかたの人」というと「あの人か!」となるのではないでしょうか。
高田さんの両親は「カメラのたかた」という写真館を経営しており、それを手伝うことから仕事が始まりました。
ホテルなどに行き、団体さんの宴会にお邪魔して、写真を撮ります。夜の間に現像、プリント、焼き増しをして、翌朝、ホテルのロビーなどに出発で集まった団体さんに売るのです。
カメラの値段が下がり、本体もコンパクトになってきて、個人に行きわたるようになると、経営の主体はカメラ販売、フィルムの販売、現像・プリントに移っていきました。
他店よりたくさんフィルムを集めるにはどうしたらいいか。店で待っていても限界がある。そこで、自分から集めに行くことにします。それが、一般家庭ではなく建設現場。現場では基準を満たしているかの証拠にたくさんの写真を撮ります。それを狙ったのです。アイデアマンですね。
時代はさらに進み、高田さんはビデオカメラに出会います。これは絶対に売れると確信した高田さんは売り込みをします。言葉で説明するより、実際にビデオを撮って、その場でテレビにつないで映すと、当時高価だったビデオカメラでもかなり売れたそうです。実演の営業は、後のテレビショッピングに生かされたのでしょう。
変わっていく世の中の流れに柔軟に対応していく様が見えますね。
高田さんは「目の前のことを一生懸命にやっていれば、自然と次の課題が見えてくる」と言い、その課題を越えるアイデアを出していっただけだと、さらりと言いますが、とても簡単なことであり、とても難しいことでもあるのだなと思いました。