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株式会社伊予機械製作所

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今月のつぶやき

2022年2月のつぶやき

量より質か。質より量か
 面白い実験を紹介します。

 ある陶芸クラスで生徒を二組に分けました。
 一方は作品の量で成績を評価し、もう一方は質で評価する、と告げました。具体的には「量グループ」は、作った作品をすべて提出し、その重さで成績が出ます。「質グループ」は作った作品の中で、一番いいと思うものを一つだけ提出します。
 結果はどうなったのでしょうか。
 最も素晴らしい質の高い作品を出したのは量のグループだったのです。

 量グループは、速く、たくさん作るためにいろいろと試行錯誤しているうちに、粘土の扱いがうまくなっていきました。でも、質のグループは1個1個の完成度を求めるあまりに、一つの作品に時間をかけすぎてしまいました。粘土を触らずに頭をひねっている時間が多かったのだそうです。

 とある会社の話も紹介します。

 すぐに目が詰まってメンテナンスが大変な高圧噴霧用のノズルをなんとかしたいと、会社は、圧力のプロや液体のプロや、とにかく最高レベルの知能を集めて新型ノズルを考えさせました。彼らは会議を繰り返し、長い期間をかけて新たなノズルを作りました。……うまくいきませんでした。
 会社はダメもとで、自社の、高圧ノズルの知識がほとんどないチームに声をかけました。そのチームは、数多くの試作品を作り、結果を検討して、また試作品を作り、を繰り返しました。約500回の失敗をして、ついに詰まらないノズルを作り上げたのです。

 今、冬季オリンピックをやっていますが、世界レベルのアスリートは、おそらく失敗の回数も世界レベルで多いのだと想像できます。
 よく「量より質か、質より量か」と言われるのですが、実際のところは「量が質を高めることにつながる」だと思うのです。


参考図書
「失敗の科学〜失敗から学習する組織、学習できない組織〜」
   著:マシュー・サイド

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